ダッフルバッグ
フランス軍型と米軍ナイロン型

家から目的地まで荷物を運ぶ為に、鞄が必要になる。
丈夫で容量があり、汚れも味になるような物を探していたのです。
そして、見つけたのがダッフルバッグでした。

今から1年前ぐらいにフランス軍型ダッフルバッグのレプリカを購入したのですが、
お目当ての米軍型は売り切れで、鞄調達を急いでいたこともあり、フランス軍型を購入したのです。


このフランス軍型(以降、仏軍型と称す)は、生地はキャンパス生地で丈夫で、
負い紐もキャンパス生地で、縫い目などはしっかりしており、1年経ってもほころびもないです。
ですが、画像の様に、鞄上部のハトメに金具を通し、負い紐の金具を直接繋げる為、
このハトメの部分に鞄の全体重が掛かってしまうのです。
その為、ハトメが変形したり、生地が飛び出すことがあります。
米軍型も、以前は同様の構造だっでしたが、新型は負い紐と止め具を別々にした構造になっています。

その仏軍型を運用していて、心配だった自転車でのバランスの問題が発生してしまいまして、
負い紐は1本なので、襷掛けとなり、どうしても鞄が斜めになってしまうのです。
更に、20Kgの重量が片方の肩だけに掛かるので、肩がこるし、痛い痛い・・・。
こちらは仏と米の生地の比較。[左仏キャンパス 右米厚手のナイロン]


仏軍型はキャンパス生地で、以前は米軍も使用していましたが、水分を含むと重くなったり乾き難いということで、
ベトナム戦争の頃から各種装備がナイロンへ更新されていきました。

そんなキャンパス生地と厚手のナイロンですが、現代においてキャンパス生地を使用した新装備とやらは見かけないです。
厚さや重量は両者ともあまり変わらず、丈夫さで言うとナイロンの方が頑丈のです。
ただし、処理されていない生地の端のほつれにはナイロンは弱く、あっという間に破れが広がって行きます。
その対策には、火でほつれた所を軽く炙ってやると、それ以上ほつれが広がらなくなるのです。
まぁ、普通に仕上げてあればナイロンはキャンパス生地よりも実用的なのは間違いないですね。
米軍型の方は、負い紐が2つあり、リュックサックの様に背負えるので肩が楽で、
自転車やバイクにも垂直に立てれるので、バランスが良く、自転車を傾ける際にも安心です。
口の固定も、負い紐と分離していて、力が掛からない為、米軍の放出品の大半は傷んでいないです。
(これも放出品で、同様に痛みは少ないです。ただし、金具がなくなっており、その部分に痛みがある様子。※後記)
手提げの紐は軽い移動に便利で、ポケットは小物を入れるのに良いですが、ほとんど使わないですね。

負い紐には、パッドが入っており、肩への負担を軽減しています。
長さの調節は、画像の金具で行いますが、固定がしっかりしていて信頼性があります。
体重が掛かるほど締まるので、その分固定がしっかりするのです。

口の固定には、画像の金具を使用します。

私の場合は、この金具にガムテープ山盛りに巻いてあり、ネバネバ状態だったのです・・・。
放出品とは言え、いくらなんでも汚いのですよ。
そして、問題の固定用金具ですが、
ハトメの裏は生地が縫ってあり、裏から金具を用意することはできない構造になっています。
また、金具を外から入れるとしても、硬すぎて加工が難しいのです。

そこで私が考えたのは、
クリップの針金を10本と、ちびて使えなくなった6角レンチを用意し、
レンチをS字に曲げ、クリップをまっすぐに伸ばし、端を曲げて生地を傷つけない様に処理します。
曲げたレンチをハトメに入れて、そこに伸ばしたクリップを1本ずつ入れて良き、曲げてからハトメに入れる。
そして、ハトメの中で伸ばす。これを10本すべてに行うというもの。

クリップ1本では、強度不足ですが、
10本ぐらい入れてしまえば硬くなるだろうという発想です。
強度も問題なく、思いっきり引っ張っても取れないので問題ないでしょう。
力がかからない場所ですが、破損すると大変なので、丈夫過ぎるぐらいがちょうど良いのですが。

半年ぐらい使用しても問題がなかったのですが、代わりとなる金具が用意できれば、
分解してでも交換したいと思っています。
やはり、これはちょっとかっこ悪いのですよ。

中身はコーティングがしてあり、防水加工が施してあります。
更に画像にある様に、生地が縫い付けられていて、破れた時の補修用だと思われます

そんなダッフルバッグでしたが、ポケットにこんな物が入っていたのです。

多分、兵士の私物かなと思われます。
ブーツインの時に役立つアイテムなのですが、
使えないことはないので、使わせてもらうのですよ。

米軍型を使用し続けていると段々と痛んできたのです。
中でも酷かったのがこの負い紐の付け根の縫い目が裂けたことで、
背負った瞬間に「バチ」っと鳴って裂けてしまったのです。
まぁ、縫製品には良くあることだから帰ってから修理した訳ですが、
放出品を見るとどれもこの部分が破けており、構造的に弱いのだと思われた為、
ミシンでしつこく縫いつけておきました。

もしもこれでも破けた場合は負い紐の付け根を縫い目だらけにしてやるのです。

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